アダムとイヴがなんだって



24時間限定リアルタイム

●《ヘーゼル》




ヘーゼルの瞳

甘くとろけだす金色

私だけの はちみつ

私のまつ毛の倍はある
あなたのまつ毛がまばたきして

流暢に異国の言葉を喋るから
私にはさっぱり

たとえば他の人に愛の言葉を囁いたって
きっと私にはわかりゃしない
そんなのだめよ


ヘーゼル

私だけのはちみつ

好きよ

あいしてる







●《おしゃべり》



おしゃべりな私は
時折 しゃべりすぎて後悔する

この口を縫い付けてしまいたいと
何度願ったことか!

頭の中が高速回転している
速すぎて真っ白にも見える

爆発のように話を続ける
思いついたまま言葉を飾る
病的にも見える
少し疲れた



●《so》



そう、今ではね
“遅かれ早かれこうなるはずだったのよ”
って言える

遅かったのか早かったのかは
如何でも構わない

だったら
余計に傷つけ合う必要は
無かったのかもしれないわ

そう、いつだって
通り過ぎてみれば
まあまあ美しく見えるもの

それは私が
“あの時” “その時” からここまで
間違えずに来たってこと

もう要らない
ごめんなさい も ありがとう も
二人の間には もう何も要らない




●《知ってる》


あなたが
私だけを愛してくれてるって
知ってる

それでも、あの子のこと
好きだった瞬間があったのも
知ってる

あの子は良い子だけど
でも選んだら大変だったよ
あなたは振り回されたはず

私は素直でしょ
私はいつもニコニコしてるでしょ
私にしといて良かったでしょ

何故 秤にかけて
自分勝手にあなたを試すのだろうか

こんな私をあなたは
知らないままでいてください

こんな私をあなたは
知らないままでいて


私を抱きしめるその腕が
笑いかける声が
本物だって知ってる

基本的に誰にでも優しいあなたが
その中でも私には
特別優しいことも知ってる

それでも いつか ずっと前に
あなたがあの子に
「特別な気持ちになる」と言った
切ない声が忘れられない

あなたが好きで 仕様がないので
私は都合の悪い記憶さえも呼び出して
並べては
おはじきみたいにするんだ

こんな私をあなたは
知らないままでいてください

知らないままでいて




●《正しさ》



あなたの正しさに
もう支配されたりしない

あなたは私に
たくさんの哲学をくれた

たくさんの教訓をくれた

たくさんの戒めをくれた

あなたのそれらは
たしかに正しいと思う

けれど 全部はいらない

今ここにあるのは
私の正しさ

まだ青い 私の哲学

熱く燻る 私の教訓

微かに痛む 私の戒め


●《いとおしいひと》



いとおしいひと
あなたのそばは
やさしく やわらかく
あまやかで

子どもに戻って
ひなたぼっこのさなか
うたた寝をしてしまったよう

おかあさんが
何も言わずにかけてくれた
薄手の毛布のよう